代表/スタッフ一同より

【代表より】

 このチームは、戦歴からみても、お分かり頂けると思いますが、今でこそ、様々な大会に招待され、上位入賞や優勝といった結果をだせるようになりましたが、立ち上げから数年は招待される大会も少なく、公式戦でもなかなか良い結果がでず、厳しい日々を過ごしていました。それでも、ヴェルダンのやり方、指導方針などを理解し、愛し、辞めずについてきてくれた選手、保護者の方々のお陰で今のチームがあります。

 初めて県大会に進出した時、一期生の保護者、卒団した選手などから、サッカー協会のホームページ見ましたよ。『やりましたね!』などと電話やメッセージをもらい、初めて愛知県チャンピオンになった時は、さらに多くの電話やメッセージをもらいました。

 『全て、君たちがこのヴェルダンの土台を作ってくれたお陰だよ!』と、私は涙ながらに感謝の気持ちでいっぱいでした。卒団した後もヴェルダンの事を気にしてくれていたことも、すごく嬉しかったです。

以前、ヴェルダンの卒団生から、サッカーのお誘いがあり、一緒にプレーしてきました。嬉しかったのは「ヴェルダンでのサッカーがなければ今の自分はいない。」と言ってくれた事です。最後にみんなと握手をしてお別れしたのですが、その握手から伝わる想いみたいなものが、あの頃からの成長を感じて胸を打ちました。

 そんな立ち上げを知る指導者、その想いを引き継いでいる指導者、その当時、選手だった子がライセンスを取得し、戻ってきた指導者、そんな想いを持つ指導者だから、中途半端なプレーや生半可な気持ちの選手には、時として、厳しく向き合う事もあります。

今を生きる選手に過去の事を語り、理解して欲しい訳ではありませんが、このような歴史があった事を頭の片隅に入れて置いてください。

 今は今です!今、在籍している選手はもちろん、自分の将来の為、そして、卒団した選手が『俺はあのヴェルダンの卒団生なんだ!』と誇れるようなチームを作らなくてはなりません。歴史は引き継がれ、更新されていくものです!

 私はサッカーが娯楽を超えた存在だと信じる。人間が成長する過程で、勉強と同じくらい大事なものが学べる、「あった方がいいもの」のはずだと。ヴェルダンが誕生して17年、沢山の選手を指導してきました。選手としても、そして指導者としても、全てをサッカーに捧げてきました。ヴェルダンというツールから卒団した後でも、選手、保護者、指導者とのつながり。ヴェルダンのサッカーにまつわる歓喜や哀愁を背負ったまま、私は指導しています。サッカーに対する姿勢や考え方がブレなかったからこそ、このような楽しい日があるはずです。僕がサッカーボールを蹴り始めて38年以上、このような日が来るなんて想像もしていませんでした。そう、全てはつながっているのです。

最高です、サッカーは。最高です、ヴェルダンのつながりは。ヴェルダンは私の人生です。ヴェルダンに関わった全ての選手を誇りに想い、ヴェルダンをサポートしてくれている保護者の皆様、関係者の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです!

【選手のみんなへ】

「すぐに上手くなる魔法のトレーニングなんてない。大事なところでは徹底してやり続けた事が自然に身体を動かしてくれる。身体に染み付いているはずだ。量をこなさなければ質は生まれない。全ては積み重ね。うまくいかないときもある。中々、伸びない時もある。そんな時こそ基本をしっかりやる。当たり前の事を当たり前にやる、できるようにする。『um completo』を忘れるな!」

この言葉は、私がブラジルで過ごしていた選手時代、苦労した事でもあり、もっとしっかりやっておくべきだった事でもあり、勘違いしていた事です。もっとサッカーが上手くなるために、あれこれ手をつけようとしたり、やれていると勘違いしていたり・・・。実は基礎をブラッシュアップ(更に磨くこと)しておらず、当時(ブラジル時代)の監督がいつも選手に言っていた事で、尊敬するその監督はサッカー選手としてだけでなく、人間としての成長もさせてくれました。

『um completo』は、ポルトガル語です。意味は『凡事徹底』です。凡事徹底とは、当たり前の事を当たり前にやるという意味です。

 私たちの指導するFCヴェルダンとサッカースクールは凡事徹底を大切にしています。だから人として当たり前である、挨拶も、片付けも、並ぶ事も、やり直しをさせます。当たり前の事を当たり前にやる、できるようにする。

『um completo(凡事徹底)』。人として、サッカー選手として成長する為に、そのことを忘れてはいけない!

 そして、上手になりたいなら、誰よりも練習するんだ。でも、努力は必ず報われるとは限らない。でも、練習しかないんだよ。試合で良いプレーができなかった。メンバーに選ばれなかった。その悔しさが、その痛みが、いつか君達を強くする。

 人よりも努力した君のシュートはいつか決まる日がくる!

【保護者の皆様へ】

 毎回のトレーニング、試合へのご送迎、ありがとうございます。ヴェルダンでは、当番制度を設けていません。

 それは、兄弟が多く送迎が大変であったり、祖父母の方々の力を借りてのご送迎であったり、土曜日、日曜日の休みが確実なものでなかったり、赤ちゃんがいたり、など、様々な家庭環境の方々おり、それでもヴェルダンを愛し、なんとかヴェルダンに!という想いから在籍して頂いていると感じているからです。

 それでも、そんな中、テントやタープ、クーラーボックスなどを準備して下さる方々には、とても感謝しています。

 一時は、当番制を設けたほうが良いのではないかとも考えましたが、やはり、より多くの方にヴェルダンの良さを伝えたく、未だに当番制は設けていません。

 保護者の皆様のご理解とご協力があってのチームです。保護者の方が様々な環境の保護者の方を理解し、サポートしてくれている、現状を私はとても有難く、幸せで、感謝の気持ちでいっぱいです。できる限り、皆様の期待に応えられるよう、指導員一同、全力で指導することをお約束致します。今後とも、ご理解とご協力の程、よろしくお願い致します。

 最後に私のリスペクトするKINGカズこと三浦知良選手の言葉を贈ります。

『学ばない者は人のせいにする。自分に何がたりないかを考えないから。学びつつある者は自分のせいにする。自分に何が足りないかを知っているから。学ぶ事を知っている者は誰のせいにもしない。常に学び続ける人でいよう!』